まだ学校で消耗してるの?

2017年5月より小2長男・脱学校につき、家族で「学校のない生活」を模索中

ホームエデュケーション(HE)という光

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写真:ホームエデュケーションについて書かれた本

 

 

ほかでもない長男の強い意志で「学校へは戻らない」ということは決まりました。

 


じつはわたしたちは、長男が小学校に入る前から

「もし何かあって学校に行きたくなくなったら、無理強いは絶対にしないようにしよう。学校に行かずとも、いろんな道があるから」

 

と夫婦で決めていました。

 

なので、保護者としての不安や葛藤はほとんどありませんでした。

 

 

まあ、地味に傷つくことはちょくちょくありますがね。

 

夫が学校から私物を引き上げにいったときに、担任の先生がかなりよそよそしい態度だったそうで(社交辞令としての言葉も謝罪も一切なし!)、

「この人にとっての長男との14カ月はなんだったのかなー? なかったことになってんのか?」

と泣きたくなったり。

 

教育長からは「学校との感情のもつれが……」「学校と協議してなかったことにする……」という言葉が飛び出て、

「えっ、感情のもつれじゃなくて、学校の対応に合理性がないって話なんだけど???」

「いや、どうやったってなかったことにはできないでしょ」

と、話がしれっと矮小化されることに白目むいたり。

 

おっと、今はしめっぽいのは封印、封印。

 

 

学校をやめても、まだ無意識は「学校的な場所」を求めており、

まずやったのはフリースクール探しでした。

 

ネットで探してみると佐久にありました。

もっと近くにもあるのですが、ハイティーン向けか、小学校5年生以上向けでうちは対象外。

小学校低学年での脱学校は、まだまだマイノリティなのだと初めて知りました。

 

 

夫は夫で、村の図書館で不登校関係の本をドサッと借りてきました。

 

その中に

 

『ホームエデュケーション始めませんか』(2008年版)

NPO法人 東京シューレ編(NPO法人 東京シューレ刊)

 

というブックレットがありました。

 

ホームエデュケーション(以下HE)。

ホームスクーリングとも言いますが、ようは家庭で学ぶということです。

“家庭を拠点に子どもの興味や気持ちを大事にしながら、社会資源や人とつながり、子どもを育てていく方法”

とブックレットにありました。

 

このブックレットには、17人のお子さんの体験記と、20のQ&Aが載っています。(ブックレットは定期的に最新版が出ているようです)

 

不登校からHEに至った17人17様の具体例が語られています。

HEのある暮らしというのがどんどん具体的にイメージできて、

気がつけばワクワクしている自分がいる!

 

 

よくある

 

「社会性は身につくの?」

「友だちはどうするの?」

「学歴はどうなるの?」

「学力が心配」

「長じてひきこもりになるのではないか」

 

といった心配にも明確にNOと答えてくれます。

 

何より説得力があるのは、

学校に行かずとも自立して自分の人生を歩んでいる先輩たちが実際に大勢いるという事実です。

 

子どもを学校に通わせるのとは違う大変さはあるけれど、

学びの場は際限なく広がり、誰もが友人や先生になり得るという、なんとも魅力的な世界のよう。

暮らしと学びが結びつき、子どもの興味の転がり方によって何がどう化けるかわからないスリリングさもある。

 

そもそも、長男は学校の代替物がほしいわけではない。

だったら、フリースクールにこだわらなくてもいいんじゃないか。

何より、夫がすごくやる気を出している。

しかも、このタイミングで、わたしは仕事をクビになりました。

(これはこれで大変だったのですが、それはまた別の機会に)

 

もう人に雇われるのはやめよう、見通しはないが自営業でやっていこうと肚を決めました。

書くことにはあまり興味がなく編集者になった人間ですが、

今は書きたい。とにかく書きたい。

まずはブログでたくさん書こう。

そして、不登校まわりのことを自分なりに掘り進めてみようじゃないか! ということでこのブログを立ち上げたのでした。

 

そんなわけで、2人の大人がだいたいいつも家にいるという、自動的にHEをはじめやすい環境になりました。

(仕事をクビになったのはつらかったけど、HE的にはラッキーでした。ちなみに共働きでHEをやっているご家庭もたくさんあるようです

 

ちなみに、HEについては「ホームシューレ」のHPがくわしいです。

フリースクールとして長い実績のある「NPO法人 東京シューレ」が運営しています。

 

これから、HEというと、ネガティブな反応をされることがあるんだろうな、と予想しています。

実際、わりと理解のある風だったご近所さんも「家に閉じ込めちゃダメよ」と忠告してきました。

もちろん、閉じ込めるつもりは毛頭なく、本人の興味のある場所・モノ・人のところへどんどん出向くし、おもしろい人はどんどん家に呼ぶし、ときには親の興味にも付き合わせてしまうつもりです。

 

どうなるかわからないけれど、でもこの道を進みたい。

 

わたしたちは、おそるおそる、HEのとびらを開いたのでした。